今日は長いです・・・。
最近、いくつかのことが重なってスクラップブックについて色々考える機会がありました。
まずは、こんなスクラップブック友達の言葉です。
「スクラップブックの買い物が最近エスカレートして、出費が多くなって主人にストップかけられちゃった!」
「最近気がついたけど、クロップにどうしても熱中しちゃって、子どもと一緒に何かをする時間が少なくなっているんだよね・・。ちょっと反省して、子どもが寝てからやることにしたの。でも夜疲れちゃって眠いんだよね(笑)。」
時々、スクラップブックのブログをあちこちサーフィンしてみると、結構同じような内容を見かけることがあります。
うんうん、皆主婦は大変ですよね。そういえば、小さい時母に「今、もし何でもあげるって言われたら何が欲しい?」と聞いたら「うーん、そうねえ・・時間とお金かな」という返事が返ってきたことがあります(笑)。その時は「?」でしたが、今自分が主婦になってみて、そう言いたくもなる気持ちがわかります。(それにしても御母上・・・正直に答え過ぎじゃ。笑)
私がスクラップブックに出会ったのは今から約8年前でした。
アメリカの友達のおうちにお邪魔した特に、彼女のお母さんに見せてもらったのが初めでした。当時はまだ今のようにたくさんのメーカーもグッズもなかったので、とてもシンプルなステッカーやかわいいハンドライティングでアルバムが飾られていました。この友達のお母さんは、娘が日本にいる間に送られてくる写真をとっても喜んで大切にクロップしていたそうで、同封してあった手紙もいっしょに保管していました。とっても心が温まる素敵なお母さんオリジナルのアルバムでした。
私もいつか家族を持ったら、こんなアルバムを作ってみたい!そして子どもたちに残してあげたい・・・そう思いました。
そして結婚し、出産し・・・どんどん増えていく写真・・・・。
一体どんな風に始めたらいいのかしら?とりあえずハサミで(当時はパンチとギザギザハサミが活躍していました。)写真を切ったり、雑誌の切り抜きから文字をとったり・・まさに試行錯誤でアルバムを作っていました。
気持はあるのに、なかなか技術が追い付かない・・。
本屋さんに行くと(アメリカのクラフトショップや本屋さんにはスクラップブックの雑誌がいっぱいですー。いいなあ。)素敵なレイアウト(今と比べれば、かなりシンプルでしょうね。)がいっぱい載っていて、どうやったらあんな風に素敵にできるのかな・・といろいろ勉強し始めました。知れば知るほど面白い!!そうやって、どっぷりはまっていったのでした。数年たつと、アメリカでもスクラップブックはかなりの大ブレーク!!よく行っていたクラフトショップは、あと言う間にスクラップブックの占める割合が多くなっていきました。そして次々に新しいメーカーやお店が次々にOPEN。
私の住んでいたところはスクラップブックの温床の地だったので、歴史も深く、まわりはスクラップブッカーだらけでした。お宅にお邪魔した時に、アルバムを見せていただくのが当時の私の楽しみで、若い人もおばあさんも家族のアルバムはそれぞれ個性のある素敵なものでした。
今思い出すと、あの頃のスクラップブックが一番好きだったように思います。
段々、スクラップブックは進化し海を越えて日本でも流行ってきました。
最初は少なかったWEBもブログも今では本当に多くて、友達も増え、楽しくなったと思います。
でも、(これはあくまでも個人的な意見なのですが)スクラップブックはこの先どうなっていくのかな・・?という気もします。最初に書いた友達との会話、本当にその通りだと思います。逆に言うと、「お金や時間がかかる」というイメージで、スクラップブックをやりたいけど・・・と躊躇されている方のお話もよく聞きます。でも興味は多くの人がもっているのに、残念です。
さて、以前アメリカで近所のお店がFREEでやっていた「スクラップブック101」(基礎のようなもの)というクラスに出たことがあります。スクラップブックにはいくつかの種類があるそうです。タイトルや日にちのようなものだけを書きあとはかなりサクサクっと写真を入れていくだけの簡単なもの(いやー、ちゃんと名前があったのですが・・忘れました)、次にタイトルなどに加えてジャーナルをつけたもの、そして最後は今とても流行っているレイアウトして飾りをつけるものです。
おそらく、スクラップブックがビジネスとして大成功していることと、インターネットで作品を公開できることなどもあり、デザイン系のスクラップブックが一番流行っているのだと思います。私もお気に入りの写真を素敵なアイテムで飾ることは楽しくて大好きです。投稿するのも、他の方の作品を見るのも大好きです。そして新作アイテムをチェックするのも楽しい!
でもそればかりしていると、なんだか冷めてしまう自分がいるのも本音です。
だって、子どもはどんどん成長するし、写真は日々増えるし、それを一枚一枚レイアウトを考え、エンベリを購入していたらきりがない!時間もお金も私には掛かり過ぎです。逆に、かわいい新アイテムを買いたくなって、それを使うのに何の写真がいいかなーと選んで・・・レイアウトで悩んで、海外のサイトのデザイナーの作品を参考にしてかっこよく仕上げ、そして最後にちょこちょこっとジャーナルを書いておく・・・となると、なんだか何のためにスクラップブックをしているのか、分からなくなってきたりもします。
いえ、それもいいんです。自分流に楽しんでやればいいのですよね。上手な方のテクニックを真似てみたり、流行のアイテムを使って楽しむこともスクラップブックの楽しみのひとつだし、私も好きです。技術も磨きたい!デザインを考えるのも好き。
でも、私は自分のそういうページの山を見ていると、何かもう少し違ったものを残すために時間をとりたいな・・・と思うようになっています。
なんだか…変な文章で・・「一体この人は何を言っているんだ?」と思われるかも知れませんが(笑)・・・独り言のようなことをつらつらと書いております・・。さらっとお読みください。
予算や子供との時間がとれない、もしくは飽きてしまった・・・とか色々ストップしてしまう理由はあるかもしれませんし、素敵な凝った作品をインターネットで見て「難しそう」とか「こんなの私にはできない」と思って躊躇してしまうこともあると思います。
でも私は言いたい!(←RJの主張)
マイペースでいいんです。自己流でいいんです。自分だけのオリジナルアルバムです。
タイトルとジャーナルと写真だけだって立派なスクラップブックです。
流行りのアイテムとか新しい技術とかなくたって大丈夫です。
「残したいもの、伝えたいこと」これがあれば動機は十分ですー!
私が常に思うのは「写真が主役。ジャーナルが心。」です。
私はスクラップブックを大いに楽しんでおりますが、日本にありがちなビジネスと流行りに走り過ぎて商品やデザインにだけ注目がいってしまうとしたらちょっぴり残念な気はします。・・というか、それはそれでいいのでしょうね。そういう形もある。思い出を残したいという気持ちはきっと同じだから。ただ、それだけがスクラップブックではないよーと続けるのが難しい人や始めてみようかな・・という人にお伝えしたかっただけです。あくまでも私の見解ですが。
クラスで教えるときや、WEBで公開するときにはあまりジャーナルの多いページというのを載せませんが、アリ・エドワーズやべッキー・ヒギンズ、リサ・バーンソンなどのプロの方のスクラップブックの作品はまさに「記録」です。字がびーっしり!!ジャーナルがいっぱいです。CKUでダニエル・ジョンソンのクラスでアルバムを作ったことがありますが、彼女の「私の人生の中の宝物」というアルバムをスライドーショーで見た時は涙が出てしまいました。「やだー、私なんで泣いてるのー」と思ったら、周りの人も涙していました。なんというか・・・心があるんですね、作品に。「残したいもの、伝えたいことがある」それをスクラップブックという方法で残しているのだと思いました。
はい・・・長くなりましたが・・・
あ、でももうひとつだけ。(こらっ)
うちの主人は子供たちをこよなく愛しておりますが、写真にビデオ・・・というものにはほとんど興味はありません。撮るのも、撮られるのも好きじゃない。(そのくせ、かわいい写真が撮れて見せると「かわいいー!!」とか言って実家にメールで送っているのですが。)
先日、主人の小さい時の写真などがバラバラとでてきたので(実家のお母さんも興味が薄いのか・・・写真は少ないし、アルバムも特にないんです。さみしー。)「アルバムを作ってあげようか?」と聞いてみました。するとやっぱり「いいよ、写真好きじゃないもん」とおっしゃる。そこで聞いてみました。「スクラップブックって何か知らないでしょ?ただ写真をかわいく飾ると思ってるでしょ?」すると答えは「YES」。
ふっふーんだ。(←RJの反撃)
「じゃあ、あなたの愛する子供たちが、あなたが小さい時どんな子だったのか、何が嬉しくて、何が怖くて、どんな忘れられない思い出があるのか・・・それにどうして私と結婚しようと思ったのか、子どもが生まれたときどう感じたのか、今毎日電車で通勤するときに何を思うのか、何が幸せなのか・・・どんな仕事でどんな人々と会っているのか・・・そういうこと知ってると思う?」
「・・知ってるよ。話したことあるもん・・・。(自信なさげ)・・・ねえ(と長男を呼ぶ)パパの・・・・・・・知ってる?」と息子にいろいろ聞く主人。「・・・うーん、聞いたかもしれないけど・・・忘れちゃった。」とあっさり去る息子。「・・・あれー!」とショックを隠せない主人。(うほほ)思っていたよりも知られていない様子。
「スクラップブックはね、ただ写真をかわいくするだけじゃないんだよ。いつ何をして、何を感じて、そしてその人がどういう人なのかも分かち合えるんだよ。会話で伝えることも大事だけど、人生の違ったステージで何度もページをめくったら、きっとまた違った発見があるしね。奥が深いんだよー。家族の大事な記録なんだよ。」
私の話を聞いているのか聞いていないのか、息子に自分のことがあまり知られていないというショックが大きすぎて(笑)立ち直っていない様子・・・。
「はい、どうする?アルバム作ってほしい?」というと「・・・お願いします」という答えが・・・・。うふふ。分かってもらえたかな?
今、私は私の母のアルバムを制作中です。
母は私にスクラップブックにしてほしいと、なんと昔のアルバムから全て写真をはがして渡したのです。60年分の重みです。もうすぐ完成なのですが、日本に送ってジャーナルは母に書いてもらいます。喜んでくれるといいけど・・。
母の人生を綴った写真をクロップすることで、改めて彼女の人生について触れる機会があってよかったです。ステージごとにページを分けました。少女時代、10代、秘書時代、結婚、出産・・・そして子供が結婚しておばあさんに・・。自分がここにいること・・感謝の思いです。
数年前に、日本で某会社でスクラップブックのコンテストが開かれました。
当時は今よりはスクラップブック人口も少なかったとは思いますが、それでも何百作品かが集まったそうです。母が「こんなのやっているよ」と、その結果が載っていた紙を送ってくれたことがありました。入賞したものは、どの作品も素敵でしたがなぜか「大賞はなし」とありました。理由を見てみると「スクラップブックの中の{ジャーナル}という大事な要素がしっかりと書かれていなかった」ということでした。
特に、コンテストや投稿となると、確かにあまりジャーナルはたくさん書きませんし、デザインチームの作品の依頼がくると、私も「デザイン」を中心に作成します。でも、元祖スクラップブックは、記録でありジャーナルは写真と同じぐらい大切な要素だと思います。
私が最初にアメリカで出会ったスクラップブックも、色々なおうちで見せていただいた素敵なアルバムも、写真とともにたくさんのストーリーが書かれていました。
いつの間にか、レイアウトやグッズが少々独り歩きして目立ってしまった気がします。
・・・あれ、全然「あと一つだけ」・・・じゃないじゃーん。
とにかく、まとめると、スクラップブックには色々な楽しみ方があり、おうちを飾ったり、ジャーナル中心のものや、レイアウトを楽しむもの・・・自由なのです。比べることや、見せることや競うことが先にたってしまうとちょっとさみしいので、自由に自分と愛する人のためにのんびりいきましょうー!
はい・・・ここで、話はかわりますが、ブログの引っ越しが速まりそうです。画像の容量がもうすぐ・・などと言っていたら、前回の投稿でもう要領を超えてしまいました(えーん。)
プレゼント企画は11月までですが。
新しいブログでは日常の事とともに、ジャーナル系のスクラップブックの色々なアイディアについて書きたいと思います。あと思い出の残し方いろいろなど。皆さんのアイディアもお聞きしたいし、興味があれば、また覗いてください。
結婚や出産、子育て、仕事・・・いろいろなページでどんなジャーナルを残すか?
マンネリ化してしまうタイトルや文章をどうすればよいか・・・などなど。
それでは、長くなりましたがこの辺で・・・。